終演しました。ありがとうございました。

 “劇団綺畸2017年度新人公演『虚像を抱いて死ね』”

この文字列がもう過去のものとして語られるんだと思うと、ようやく実感が湧いてきました。遅ればせながら。

新人公演終演致しました。ご協力いただきました全ての方へ、ありがとうございました。ご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。

 

自分を吐露するのが苦手です。そんなわけで、人の姿を借りたくて役者をやっています。でも今回は作演も務めさせていただいて、作品を作る上では勿論、対外的にも何回か思いの丈を発信する機会をいただけました。不特定多数に向けてはこれが最後です。

情けなかったことも、嬉しかったことも、辛かったことも、楽しかったことも、色々ありました。反省点も勿論たくさん。でも苦手なりに僕がここで一番声を大きくして伝えたいのは、座組のみんなへの感謝です。本当に僕は幸せ者です。

東大での練習の帰り道、立て看の前を通るのが毎日楽しみでした。舞台を初日が終わった後しみじみと眺めてた時の感慨は忘れられません。観てくれた方覚えてますよね!?OPの照明のありえんかっこよさですよ。音響が探してきてくれるMに毎回ガッツポーズをかましてました。衣裳14着余りというありえない注文を一人で完璧にこなしてくれました。二日目、役者に不安を与える事なく毅然とした対応をしてくれた尊敬する舞台監督と制作チーフ。楽屋の外ではもっと大変だったと思います。小屋が常に明るかったのも二人のおかげです。ただの1回も稽古を休む事なく、初めての作演だった僕にしっかり付いてきてくれた役者の面々。一つ一つあげるときりがないです、本当に。まだまだあります。今回の公演、楽しかったと言ってくれて、本当に嬉しかった。このメンバーとまた劇を作れるのが楽しみで仕方ありません。このメンバーの熱意と共にまた舞台に立てるのが嬉しくてたまりません。皆様にも、このメンバーたちが作る劇をもう一度、ぜひもう一度観に来て欲しいです。

演劇という総合芸術を改めて実感できた気がしました。ありがとう!!

 

そんな座組に支えてもらってなお、初ステの幕が上がるその瞬間まで不安で不安で仕方なかったですが、結果的に多くのお客様から「楽しかった」という感想を頂けたことに、胸がいっぱいです。毎日を頑張ってる人の、ささやかでも手助けができていたなら、いいなぁ。

これからも頑張ります。

 

作・演出 黒橋拓