憧れのひとの話。

憧れの人は比較的多い方だと思っています。

 

演劇界隈にも憧れの人は沢山いるのですが、なんとなく恥ずかしいのでここでは話さないことにします。

 

なので、高校時代の憧れの人の話を。

 

高校に入学をして3日目の放課後、校舎3階の離れにある物理室にフラッと立ち寄ったのが、今思うと高校時代の最大の敗因です。

敗因、と言いますが単に「私の描いていた理想の高校生活」から大きくズレることになっただけであって、別に後悔しているわけではないです。

物理室では天文部が活動していました。学園祭や年二回の合宿の時には忙しく、その他の時期はのんびりしているような、わりとよくある文化部です。

私はこの部活の他にも部活や委員会に所属していたため、常に物理室にいたわけではなかったのですが、私の高校生活の中心はここにあったと思っています。

一個上の先輩方のことが大好きで、いつも付いて回っていました。

 

その中でも特に憧れていた人が2人。これ以上長くなってしまうのもどうかと思うので、そのうちの1人のことを話します。

 

一番最初に凄いなと思ったのは、その人の知識量。他の人たちよりも飛び抜けて知識の幅が広かったのです。何よりも知識の会得に対する真摯な姿勢に、素直に感動をしていました。

また、多くの部活・委員会にも所属していて、100人以上の規模の委員会の副委員長、生徒会の副会長、数多の部活の副部長等を務めていました。所謂「二番目のポジション」の人でしたが、寧ろその地位をそれだけ維持できているのは、尊敬を通り越して気味が悪いと思うくらいでした。

でも、そんなあの人の「リーダーの優秀な右腕」役にすごく憧れていたのです。

私にはないものをあの人は持っている。それに対して「すごい!あの人みたいになりたい!!」というキラキラ気持ちと、「悔しい!あの人に絶対に認めてもらうんだ!!」というドロドロした気持ちを抱いていました。それは今も変わらずといった感じなのですが。

失礼なことを言ってしまうと、決して「良い人」ではなかったです。でも、私には「良い先輩」でした。色々なことを教えてもらいました。一番お世話になった人かもしれません。本当に感謝をしても足りないくらいです。

 

もう一つ感謝することといえば、私に演劇に関わるきっかけを与えてくれたことですね。この人のおかげで私は今ここにいるのかと考えると、何だか不思議な感じがします。

 

今もたまーに叩き場付近で見かけるのですが、相変わらず忙しそうにしているのを見ていると少し微笑ましいです。失礼な後輩でごめんなさい。

折角なのでこの前、新人公演のお知らせをしました。

来てくれると嬉しいなぁ。

 

舞台 藤枝